冷蔵庫がない

僕の家には冷蔵庫がない。このアパートに引っ越してきてから早5ヶ月がたつのだが、現在の冷蔵庫ナシの生活にもなんだかんだで慣れてしまった。前に住んでたアパートには小型ながらも冷蔵庫があったのだが、それは備え付けのものだった。引っ越しの際に、ハッキして持って行っちまおうかと迷ったが、きちんと置いていくことにした。備え付けのものって持っていっちゃいけないんだよね。なので引っ越したらすぐにでも冷蔵庫を買わなきゃと思っていたのだけど、生まれながらのめんどくさがり屋なので、なんだかんだで五ヶ月も冷蔵庫ナシのまま、なんとかここまでやってきた。
冷蔵庫がない生活で、もっとも困るのは、氷が作れないことと冷たい酒が飲めないことだ。つまり酒好きに冷蔵庫がないってことは、女好きにケータイが無いってことくらい困った状況なのである。わかりにくい例えでスマン。要は困ったぞということである。
友達を呼んでウチで飲み会を開いたときの友達の苦情たるや尋常ではなかった。冷蔵庫のない生活なんてキチガイだと言わんばかりの勢いであった。まあそんな苦情はどうでもいいのだ。黙って飲めの一点張りでなんとかこれまで通してきた。でも、飲み会ではなく適当に友人とウチで一緒に遊んだ時、その友人は気を利かしてビールの6缶パックを持って遊びに来てくれた。しかし、冷蔵庫が無いもんだからそのビールが冷たいうちに友人と急いで3本ずつ飲んだときは、さすがに申し訳ないと思った。きっと友人はウチでまったりしながらゆっくり飲もうとしたのだろうから。
僕もビールが大好きなのだけど、冷蔵庫のない生活をしていると、次第に一人で部屋で飲むときには、ぬるくても飲める日本酒や赤ワインを飲むようになった。たぶん、冷蔵庫でも何でも、無ければ無いでそれなりにそのキチガイじみた環境に適応できる体質なんだと思う。便利といえば便利な性格である。